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悩み解決!不妊治療Q&A!

今さら聞けない不妊治療のギモンをまとめました。

不妊治療を考え始めたものの、調べれば調べるほどわからなくなることもすぐなくありません。そこでこちらでは不妊治療の基本から、妊娠しやすい体をつくるポイントまで、妊活に関わるさまざまなギモンを一挙掲載します。

Q.注射で排卵誘発をしても卵子(卵胞)の数が少ない状態です。卵子が少ないと、体外受精での妊娠率は下がるのでしょうか?
注射による排卵誘発を行なっているのですが、いつも採卵できる卵子(卵胞)の数が1~2個と少な目です。内服薬に変更したら卵子の数が増えるということはないのでしょうか? また、これまで何度か人工授精にチャレンジしてきたのですが、なかなか妊娠できないので体外受精も検討中です。卵子の数が少ないと体外受精でも妊娠しにくいのでしょうか?

卵胞の数が少なくても体外受精は可能です。ただし卵子が少ない患者さんは、卵子が多い患者さんに比べると妊娠効率は下がります。

卵子が1個でもあれば体外受精は可能です
卵子が1個でも採取できれば、体外受精を行なうことは可能です。自然周期での採卵で体外受精をする場合など、卵胞が1~2個しか取れない例は決して珍しくありません。ただし、たとえ受精したとしても胚が育つかどうかは、また別の問題になります。その点において、卵子が少ない人に比べると卵子が多い人のほうが、胚の数が増えるために最終的な妊娠率は上がることになります。なお注射から内服薬に変更しても、卵胞の数が増えることは期待できません。
10個の卵胞から胚盤胞まで成長できるのは2~3個です
卵胞に針を刺して採卵できる確率は7~8割程度。10個の卵胞があれば、7~8個の卵子が採れることになります。採れた卵子のうち、受精にいたる確率は6~7割。10個の卵胞から、およそ5~6個の受精卵が得られる計算になります。やがて受精卵は着床直前の胚盤胞という姿まで成長しますが、ここまで成長できるのは受精卵のうちの約半数。つまり胚盤胞まで成長できるのは、卵胞10個のうち2~3個ということになります。卵胞が多ければ多いほど、妊娠効率が上がることが理解できるでしょう。
採卵処置には痛みが伴うこともあります
多くの不妊患者から「採卵は痛い」という声が聞かれます。実際、採卵の処置には痛みを伴うことが普通です。そのため処置においては、麻酔を使用するのが通例です。麻酔には座薬、点滴などが使用されますが、卵胞が10個を超えるほど多い場合、または採卵処置に恐怖感を持つ患者さんの場合は、静脈麻酔によって一時的に意識を喪失させる選択肢もあります。なお採卵に要する時間は5~15分程度と、さほど長くはありません。
何度かチャレンジしてみましょう
卵胞の数が多い人に比べると、卵胞の数が少ない人のほうが妊娠率は下がります。ただし、極端に低い確率になるわけではありません。具体的には、1個の卵胞が胚移植まで育つ確率は約50%です。さらに移植した胚のうち、妊娠にいたる確率は15~20%です。確かに卵子の多い人に比べると、卵子の少ない人のほうが妊娠率は下がりますが、とは言え絶望的なほどの低確率というわけではありません。何度か体外受精を試みていれば、通常は移植可能な胚が育ちます。
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