不妊治療や不妊に関する疑問、お悩みをリサーチして、その回答をまとめてみました。
不妊治療を検討している段階でまず真っ先にみなさんが行なうのは、ネットで検索することではないでしょうか。ただ疑問についてネットで調べれば調べるほど、わからなくなってしまうことも少なくありません。そこで本記事では「よくある質問」などに投稿されているみなさんの疑問や不安をピックアップ、専門家の見解なども参照しながら解説していきます。
Q.不妊治療の主治医から卵管水腫と診断されました。妊娠しにくいと言われる病気ですが、対策はありますか?
- 不妊治療を受けているのですが、担当の先生から卵管水腫を指摘されました。このままの状態では妊娠しにくいかも知れない、とのことでした。お金も時間もかけて体外受精を決意しただけに、結局妊娠できなかったとなると、とても残念です。現状を改善する方法はあるのでしょうか?
重度の卵管水腫の場合は、何らかの処置を行わなければ妊娠率が下がります。主治医の提案に従ってください。
- いくつかの選択肢から処置を選びます
- 重度の卵管水腫の方が妊娠を望む場合、何らかの処置が必要です。主治医から妊娠しにくいと説明されたのであれば、症状は重度である可能性があります。処置の方法は主に3つ。1つめが、採卵時に水腫内用液を吸引しつつ体外受精を行なう方法。2つめが、腹腔鏡下手術で卵管切除などを行なう方法。3つめが、卵管水腫をアルコール固定する方法です。卵管水腫自体は命に関わる症状ではないので、自然に任せて妊娠活動をするという選択肢もあります。ただし早期の妊娠を強く望む場合には、何らかの処置が必要です。
- 重度の卵管水腫の場合は妊娠率が下がり、流産率が上がります
- 重度の卵管水腫があると、水腫内用液が子宮へと逆流してしまうことがあります。その結果、胚の着床を阻害してしまい、妊娠率は1/2~1/3まで低下すると言われています。また、仮に着床したとしても、通常に比べて流産率が2倍にもなるとされています。卵管の処置を受ければ、妊娠率も流産率も正常な状態へと戻るので、妊娠を望む患者さんは適切な処置を受けることをお勧めします。上記の通り、手術以外の方法で処置をすることも可能なので、過剰に不安にならなくて大丈夫です。主治医とよく相談してください。